沖縄でペットと過ごすときのルール

犬の登録と狂犬病予防注射、マイクロチップ、沖縄県と市町村の条例、公園やビーチでの扱い、やんばる・西表島の自然への配慮まで、沖縄でペットと過ごすときに関わる決まりを出典つきでまとめました。

犬の登録と狂犬病予防注射

犬の飼い主には、住んでいる市町村への登録(生涯1回)、年1回の狂犬病予防注射、鑑札と注射済票を犬に着けておくことが法律で義務づけられています(狂犬病予防法第4条・第5条)。怠ると20万円以下の罰金が科されることがあります(同法第27条)。登録の窓口は保健所ではなく市町村で、沖縄県では41市町村がそれぞれ受け付けます。犬が死んだとき、引っ越したとき、飼い主が変わったときは30日以内の届出が必要です。登録と予防注射の義務は犬だけに課され、猫にはこれらの義務はありません。

マイクロチップ

ペットショップやブリーダー(法律上は「犬猫等販売業者」)が販売する犬猫には、マイクロチップの装着が原則として義務づけられています(動物愛護管理法第39条の2第1項)。一般の飼い主の装着は努力義務ですが、装着した場合の登録は義務です。登録証明書と一緒に犬猫を譲り受けたときは、取得の日から30日以内に変更登録が必要です(同法第39条の6)。なお、マイクロチップの登録が市町村への犬の登録を兼ねる特例に参加している沖縄県内の市町村は、2026年8月現在で伊江村だけです。ほかの40市町村では、マイクロチップを登録していても市町村への登録と鑑札の装着が別に必要です。

沖縄県と市町村のルール

沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例(2025年7月1日施行)は、飼い主に、愛護動物の逸走を防ぐ措置、公共の場所や他人の土地を汚さない措置を求めています(第9条第1項)。犬猫には首輪・名札・マイクロチップなどで飼い主が分かるようにすることが義務(第9条第2項)、猫を屋内で飼うことは努力義務(第9条第3項)です。この条例は市町村が独自の条例を定めることを妨げないと明記しており(第20条)、実際のルールは市町村ごとに異なります。那覇市は犬の常時係留と、公共の場所でふんをしたときの持ち帰りを条例で定めています(那覇市動物の愛護及び管理に関する条例第8条。リードを持って散歩させる場合は係留義務の対象外です)。沖縄市・石垣市・竹富町にも飼い犬のけい留を定める条例があります。竹富町では、観光客等が西表島に猫を持ち込むことが条例で禁止されています(竹富町猫飼養条例第23条、5万円以下の過料)。

公園・ビーチ・自然のなかで

沖縄県の都市公園や海浜公園の条例には犬やペットについての規定がなく、利用の禁止・制限は指定管理者の判断に委ねられています。つまりペットを連れて入れるかは施設ごとに決まるので、現地の掲示や施設の公式サイトの案内に従ってください。国立公園でも法律が禁じているのは「動物を放つこと」で、持ち込みを一律に禁じるものではありませんが、地域によっては自粛が求められています。やんばる(国頭村・大宜味村・東村)では、森に入ったイヌやネコが希少な生きものを捕食する被害が確認されており、3村は飼いネコの登録を義務づける条例を2005年度に施行して室内飼育を呼びかけています。沖縄県と3村・環境省は2023年に「ずっとやんばる ずっとうちネコ アクションプラン」を策定し、飼いネコの完全室内飼養を掲げています。やんばるの県道2号線・県道70号線はヤンバルクイナの交通事故が多い区間です。速度を落として走ってください。

遺棄は犯罪です

愛護動物を遺棄した者は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、虐待した者も同じ、みだりに殺したり傷つけた者は5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金に処せられます(動物愛護管理法第44条)。飼い主には、動物がその命を終えるまで適切に飼う「終生飼養」の努力義務があります(同法第7条第4項)。どうしても飼えなくなったときの引取りは都道府県等が受け付けますが、高齢や病気を理由とする場合、譲渡先を探す取組をしていない場合などは断られることがあります(同法第35条第1項ただし書)。

出典: 厚生労働省、e-Gov法令検索(狂犬病予防法・動物愛護管理法)、環境省、沖縄県、那覇市例規類集、竹富町、環境省やんばる世界遺産センター ウフギー自然館。条文と数値は各出典の現行の記載に基づきます。